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トライツブログでは毎年の最終号で、その年に読まれたブログのランキングを発表しています。 

ちなみに、前回(2022年)のランキングでは、「来るインフレ時代を乗り越える!値上げを成功させる4つのポイント」や「統計データから見た、営業施策としての『ウェビナー』のこれから」が新作の上位にランクインするなど、インフレが進む中での値上げ対応や、コロナで定着したリモート営業についての検証など、アフターコロナを象徴する2022年らしいランキングになっていました。 

それでは、2023年のランキングはどうなっていて、ビジネス界でのトレンドがどのように反映されているのか、早速見ていきましょう。 

2023年にもっとも読まれた記事トップ5 

まずは現在公開中の全456本の記事の中から、この1年で読まれた回数(ページビュー数)のトップ5を見てみましょう。 

1位「身近になったAIと『共存』するために必要なこと」 
2位「営業のモチベーション向上のカギは『ゲーム化』にあり!」 
3位「せっかくの成功事例を埋もれさせない!社内での展開・再現に欠かせない『モデル化』とは」 
4位「営業組織に起こりがちな『名が体を表していない』という問題」 
5位「プロセス・コンサルティングというスキルを上手く活用しよう 

この5つの記事はどれもが、前年のランキングでもトップ5に入っていましたので、いわばトライツブログの代表作。Apple Musicでアーティストのページを見たときに出てくる「はじめての○○」(Spotifyだと「This is ○○」)のようなものです。特に今年はChatGPT等のAIが話題になり、本当に身近な存在になったこともあってか、1位の「身近になったAIと『共存』するために必要なこと」がよく読まれているようです。 

そしてもう1つの傾向が、トップ5の順位の変動です。2位の「営業のモチベーション向上のカギは『ゲーム化』にあり!」の前年の順位は4位でしたので、大きく閲覧数を伸ばしています。2023年はリスキリングや人的資本経営など、人材育成がビジネスの大きなトレンドになっていましたので、それに関連して研修の設計技法の1つである「ゲーム化(ゲーミフィケーション)」が注目されるようになったのではないかと思います 

もっとも読まれた2023年新作記事トップ5 

続けて、2023年に新しく公開した記事49本の中での、読まれた回数トップ5をご紹介します。 

1位「6つのシーンで活用できる!ChatGPTを使ったB2B営業の新しい可能性に迫る」 
2位「ChatGPTなどの生成AIがもたらすB2B営業の変化」 
3位「AIツールを使ってプレゼンテーション資料が驚くほど簡単に作れる!」 
4位「今すぐ使える!B2B営業向けAIツール最新リスト」 
5位「人材育成に『使える』スキルマップのつくり方・使い方 

見事に上位4つがAI一色となりました。1年前の11月末に登場し、今では多くの企業が業務に取り入れるようになってきているChatGPTなどの生成AI。この勢いのすさまじさと、ビジネスパーソンの関心の高さをよく表したランキングになっているのではないでしょうか。 

営業人材育成の基盤となる「スキルマップ」 

そのような中で健闘しているのが、5位の「人材育成に『使える』スキルマップのつくり方・使い方」。こちらもジョブ型雇用の導入など、業務要件や職務定義の明確化が求められるようになってきている近年のトレンドを象徴しているように感じます。 

このスキルマップとは、業務で必要な各スキルに対して従業員が現在どの程度の能力を持っているかを一覧にしたもの。トライツでは主に営業メンバーや営業マネージャー、営業企画などのスタッフ部門向けのスキルマップを整理・具体化し、それに合わせて業務の内容を具体化/標準化したプレイブックづくりや、営業研修の設計/運営に数多く取り組んでいます。まさにスキルマップがベースとなって、研修や業務ナレッジの体系化といった施策を進めているということです。 

こちらの記事ではスキルマップの作成イメージだけでなく、実際に営業現場での人材育成や成果創出に「使える」ようになるための進化ポイントを3つご紹介していますので、まだお読みでない方はぜひお読みください。 

2023年に入ってから読まれるようになった記事トップ5 

最後にご紹介するランキングは、2022年までに公開されていて2023年に入って閲覧数が大きく伸びた記事トップ5です。 

1位「LTVもNPSももう古い?顧客ロイヤルティを測る新指標『獲得成長率』とは」 
2位「L&D(人材開発)の最新データから見る営業人材育成のポイント」 
3位「『営業の人手不足』を解消する4つの戦略とは」 
4位「顧客にとっての価値を証明する『営業PoV』を知っていますか?」 
5位「『知っている』と『できる』は大違い!B2B営業マトリクス分析のススメ 

一見するとなんの関連性もないものが雑多に並んでいるように見えますが、よくよく記事の中身を振り返ってみると、それぞれ世の中のトレンドを映しているようです。 

1位の「LTVもNPSももう古い?顧客ロイヤルティを測る新指標『獲得成長率』とは」は、NPS(ネットプロモータースコア)の提唱者が新たに発明した顧客ロイヤルティ測定のための指標、『獲得成長率』(アーンドグロースレート)というものを紹介した記事。こちらと、5位の「『知っている』と『できる』は大違い!B2B営業マトリクス分析のススメ」は、自社の顧客構成がどうなっているのかをデータに基づいて可視化・評価しようというところに共通点があります。SFAだけでなくTableauなどのBIツールの導入が大手企業を中心に進んでいる現在、営業マネージャーや営業企画といった方にとって、顧客構成を客観的な数値で捉えることの重要性が高まっていることを反映しているように思えます。 

また、2位の「L&D(人材開発)の最新データから見る営業人材育成のポイント」と、3位の「『営業の人手不足』を解消する4つの戦略とは」はどちらも営業人材についての記事。人材育成の機運が高まる一方で、有効求人倍率がコロナ前の水準まで回復するなど各業界で人手不足が話題になっていたため、関心をもってお読みいただいたのではないでしょうか。 

トライツブログは2024年もAIや人材育成だけでなく、最新トレンドや実践的なノウハウについてご紹介していきます 

このように2023年に読まれた記事を振り返ってみると、「AI」と「人材育成」が大きなトレンドになっていて、それらに関する記事が多く読まれていることがわかりました。ただ、この2つは単なる一過性の流行ではありません。 

MicrosoftやGoogle、Amazonといった企業は連日最新のAIについての情報を発表していますし、私たちが普段使っているMicrosoft Office製品でAI(Copilot)が使えるようになるのも目前だと言われています。また、政府は今後7年でリスキリング支援額を12倍に増やすという方針を示していますし、これからも人材育成の重要性が下がることはまずないでしょう。 

トライツブログでは2024年もこの「AI」と「人材育成」についての最新情報や、それらを活用して営業成果につなげるためのコンセプトや手法について引き続き情報発信していきます。そしてこれら以外にも、新しいトレンドやコンセプト、また日々の営業活動やマネジメントにお役立ちいただける実践的なノウハウについても幅広くご紹介していきます。2024年もぜひお読みください。