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SFAは特効薬? SFAを宝の持ち腐れにしないためのポイントとは

SFAは特効薬? SFAを宝の持ち腐れにしないためのポイントとは

役に立つものをうまく利用できないことを、「宝の持ち腐れ」と言います。高級な食器やブランドもののカバンがもったいなくて使うのに躊躇する。勉強のために買った専門書や新しい調理器具がなんとなく億劫で手を付けていない。理由は人それぞれでしょうが、持ち腐れにしてしまったお宝を誰しもがお持ちではないでしょうか。

また、これは私の独身時代の話ですが、いろいろな煮込み料理づくりを楽しもうと圧力鍋を新調したことがあります。そして「せっかく買ったんだから」と週末になるたびに鍋を使っていたのですが、しばらくすると鍋を使うことが目的化し、同じようなものばかり作るようになってしまいました。結果として、家で料理をすることに飽きて外食費が増えてしまったことがあります。

このように使わないと「宝の持ち腐れ」になるし、使うことが目的になってしまうと、それはそれで困ったことになってしまったりする。実は営業・マーケティング部門におけるSFAはこのようなことになりやすいものなのです。

今回のトライツニュースでは、ちょっとユニークな視点から「SFAのデザインと運用」について考えてみましょう。

SFAは営業/マーケティングの特効薬?

近年B2Bの大手~中堅企業で導入が進んでいるSFA。自社で導入している方にお聞きしたいのですが、皆さんにとってSFAとはどういうものでしょうか。

「営業活動を効率化・システム化するためのツール」
「営業を見える化して、マネジメントを効率化・レベルアップするためのツール」
などというように考えておられる方が多いのではないかと思います。あくまでも目的を達成するための道具(ツール)という位置付けです。

しかし、その目的の達成のためにどう道具を使っていくのか?とお尋ねすると、
「まずは現場にデータを入力させることから」
「入力件数が増えれば、データの質は上がってくるはず」
「現場が使い慣れていけば、営業活動もレベルアップするはず」
というような答えが返ってきて、「とにかく使って(データを入力して)いけば、成果は出る」というように、道具というよりも、営業やマーケティングを改善するための「特効薬」としてSFAが位置付けられているように感じるのです。

特効薬と考えるとどうなるか

このようにSFAを特効薬として捉えてしまうと、薬ですから「とにかく飲め」と言われることになります。具体的には、とにかく利用率を上げようと考えるようになり、トップから「入力せよ」という指示が出されるだけでなく、毎月の会議で入力件数の報告がなされるようになります。そして、少しでも入力しやすいようにと、
「現場の入力負荷が減るように、入力する項目を減らそう」
「どの部署でも共通して使えるように自由記述欄を多くしよう」
「マネージャーが閲覧・コメントしやすくなるように、マネージャーが知りたい項目だけを入力させよう」
というように、SFAのデザインも利用率を高めるためのものになってしまい、結果としてみんながよく使うようにはなったものの肝心の営業活動は何も変わっておらず、効率化されたのはSFAの入力の仕方だけ、という笑えない事態になりかねません。

そしてこのような状況になってから「はて?この薬は一体営業の何を変えたんだろう?」と振り返ってみると、結局は何も変わっておらず、結局は営業を変える特効薬ではなかったと気付くのです。

目指す営業を実現するツールとしてSFAをデザイン・運用しよう

これに対して、
「商談のシナリオを営業マン一人ひとりが考えるようになってほしい」
「営業マンであっても、マーケティングの視点を持って顧客に接してほしい」
「引き合い商談に対応するだけでなく、自分から商談を仕掛けられるようになってほしい」
といったビジョンがあって、SFAをそのビジョンを実現するツールだと考えるならば、SFAのデザインの仕方も変わってきます。

「報告の最後に今後の進め方を入力する欄を作ろう」
「顧客の情報や競合の情報など、マーケティングに関する入力項目を用意しよう」
「引き合い商談と、自分から仕掛ける商談を分けて入力・管理することから始めよう」
などと、ビジョンに沿ったSFAのデザインとなり、それに従って現場での使い方も変わってくるはずです。

『道具』はどう使うかという意思が重要です。単に使うことを目的にしてしまうと、私の圧力鍋のようにいつの間にか何のためにやっているのかわからなくなってしまいます。これに対して『特効薬』はとにかく自分の体に合ったものを選んで飲めばいいだけです。そこに本人の意思などは不要で、とにかく飲めば良くなる。この違いは大きいのです。

自社の営業のビジョンを今一度思い返そう

海外だけでなく国内でもSFAを使った成功事例が出てきています。統計技術やAIなどの最新技術の導入や、スマートフォンやノートパソコンの普及によって、SFAが営業活動により役立つものになっているのは間違いのない事実でしょう。そうであるがゆえに、SFAのことを飲みさえすれば健康になる『特効薬』だと捉えてしまう、ということが起こっているのだと思うのです。

今、SFAを活用する上で大事なのは、SFAは自社が目指す営業を実現するためのツールの1つであると認識することであり、何よりも「自社が目指す営業の姿」というビジョンを明確にすることではないでしょうか。

そもそも何に惹かれて、どうなりたくてSFAを導入することにしたのか。展示会で見たプレゼンテーションや、セミナーで聞いた成功事例など、「うちの営業もああいう風にしたい」と感じたことをもう一度思い出してみてください。そしてその観点から、今の自社のSFAのデザインや運用を見てみると、何が足りないのか、どう変えなければいけないのかがきっと見えてくるはずです。

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投稿者プロフィール

寺島 孝輔
実際に現場で成果が出るまでお手伝いします。現場の力を引き出し、現場に新しいアイデアを加えることで、顧客から選ばれるビジネスへの変革を実現します。
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