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日本でも話題となっているコンテンツマーケティング。専門書やセミナーなど、コンテンツマーケティングに関する情報に触れる機会が増えてきました。来年は日本のB2Bの世界でも取り組みを始める企業が増えそうです。

今回のトライツブログでは、コンテンツマーケティング先進国のアメリカで発生している「コンテンツマーケティング導入で営業担当者の社内業務が増える!」という驚きの事実をご紹介し、その傾向と対策を一緒に考えてみましょう。

衝撃の調査結果:コンテンツマーケティングで逆に営業は忙しく!

コンテンツマーケティングをやると、Webで検索した顧客が来てくれて、新しい商談がどんどん出てきて、営業がその対応で忙しくなる・・・これなら良い傾向ですし、理解できます。

しかし、コンテンツマーケティングの先進国であるアメリカで、衝撃的な調査結果が発表されました。アメリカのマーケティング関連の調査会社であるCMOカウンシル社によると、コンテンツマーケティングを導入したB2B企業の営業担当者は、なんと業務時間の40%を自社で作成したコンテンツを探すことや、探し当てたコンテンツを自分で作成しなおすことに費やしている、というのです。

「あれ?コンテンツが営業担当者の代わりにWebで顧客を引き寄せてくれるのでは?」

「あれれ?コンテンツがあれば営業担当者がいらなくなるのでは???」

この米国での調査結果は、注目のコンテンツマーケティングでも万能ではないということを教えてくれています。会社としてどんどんコンテンツを作って発信するものの、同業他社も同じようなことをやるので顧客がそれを消化しきれず、結果として営業担当者が顧客に合わせて加工して顧客に提供するということが起こっているようなのです。

そしてそれに引っかからないコンテンツはせっかくマーケティング部門の担当者が作成したにも関わらず日の目を見ることなく、ひっそりと誰にもその価値を認識されないままになってしまっています。

これって、本社の企画部門が作ったカタログやチラシを営業現場で活用しきれず、営業所の倉庫で日焼けさせてしまい、年末の大掃除で大量に処分する・・・という今までよくあった話と何も違わないように思いませんか?

コンテンツのヘビーユーザーは営業担当者である

ただ、ここで「なんだ、コンテンツマーケティングも上手くいかないんだな」と思ってしまうのは正しくありません。

この調査結果をちょっと違う視点から見ると、営業担当者が顧客のために情報を集め、加工することが顧客へのサービスになっているということです。Webの中に溢れる情報を精査し、顧客に役立つと思われるものを厳選して提供することに営業担当者が知恵を使っています。

営業担当者にしてみれば、社内のコンテンツを提供できるのが一番でしょうが、もし社内に適切なコンテンツがなければ社外から集めてきて顧客に提供するということを行うでしょう。そうやっていろいろな情報源となることで、顧客に対する存在価値を創り出そうと努力しているのです。

このことからわかるのは、マーケティング担当者が取り組むコンテンツマーケティングのターゲットは、顧客であり、社内の営業担当者であるということです。むしろ一番のヘビーユーザーは営業担当者と言えるでしょう。いかにして営業担当者に営業現場で使ってもらえるコンテンツにするか、そこを考えてコンテンツづくりをしないといけないということです。

営業現場から

「今回のコンテンツは営業で使えるよ」

「あれがあったから顧客との話が盛り上がったよ」

このように評価されるコンテンツづくりを目指すには、マーケティング担当者も客先にどんどん訪問し、生の顧客の声を聴くことはもちろん、営業日報などから上がってくる情報にもアンテナを高くしておくことが必要でしょう。

元営業担当者だったのにマーケティング担当者になった途端に客先に行かなくなる・・・というのではダメなのです。

コンテンツ作りは「検索しやすく」「使いやすく」を心がけよう

また、コンテンツマーケティングについて書かれた書籍「Digital Relevance : Developing Marketing Content and Strategies that Drive Results」(Ardath Albee著, 2015)では、以下のような「手引書」を各コンテンツにつけておくことで、営業担当者にとって活用しやすいコンテンツになると述べています。

・コンテンツ詳細:フォーマット、タイトル、リンク、作成日、作成者、作成目的といった基礎情報
・ターゲット顧客情報:顧客のタイプ、購買プロセスについての情報
・キーポイント:コンテンツの特記すべき点
・問題:どのような問題の解決に役立つか
・ゴール:コンテンツを活用することで達成できる目的
・疑問・課題:顧客が抱えている疑問・課題の例
・回答:上記の疑問や課題への回答例
・会話内容:コンテンツをきっかけに営業担当者が使えるトーク例
・追加情報:追加で提供できる関連情報

コンテンツができたらオシマイ、後は顧客や営業担当者が考えるというやり方でなく、「誰がどう使えばどんないいことがあるか」ということをちゃんと考えて発信しなければならないということなのでしょう。

今回ご紹介した調査結果は、コンテンツのユーザーが社内にいるということをちゃんと考えなければならないと教えてくれていると思います。

日本でも話題となっているコンテンツマーケティング。専門書やセミナーなど、コンテンツマーケティングに関する情報に触れる機会が増えてきました。来年は日本のB2Bの世界でも取り組みを始める企業が増えそうです。

今回のトライツブログでは、コンテンツマーケティング先進国のアメリカで発生している「コンテンツマーケティング導入で営業担当者の社内業務が増える!」という驚きの事実をご紹介し、その傾向と対策を一緒に考えてみましょう。

衝撃の調査結果:コンテンツマーケティングで逆に営業は忙しく!

コンテンツマーケティングをやると、Webで検索した顧客が来てくれて、新しい商談がどんどん出てきて、営業がその対応で忙しくなる・・・これなら良い傾向ですし、理解できます。

しかし、コンテンツマーケティングの先進国であるアメリカで、衝撃的な調査結果が発表されました。アメリカのマーケティング関連の調査会社であるCMOカウンシル社によると、コンテンツマーケティングを導入したB2B企業の営業担当者は、なんと業務時間の40%を自社で作成したコンテンツを探すことや、探し当てたコンテンツを自分で作成しなおすことに費やしている、というのです。

「あれ?コンテンツが営業担当者の代わりにWebで顧客を引き寄せてくれるのでは?」

「あれれ?コンテンツがあれば営業担当者がいらなくなるのでは???」

この米国での調査結果は、注目のコンテンツマーケティングでも万能ではないということを教えてくれています。会社としてどんどんコンテンツを作って発信するものの、同業他社も同じようなことをやるので顧客がそれを消化しきれず、結果として営業担当者が顧客に合わせて加工して顧客に提供するということが起こっているようなのです。

そしてそれに引っかからないコンテンツはせっかくマーケティング部門の担当者が作成したにも関わらず日の目を見ることなく、ひっそりと誰にもその価値を認識されないままになってしまっています。

これって、本社の企画部門が作ったカタログやチラシを営業現場で活用しきれず、営業所の倉庫で日焼けさせてしまい、年末の大掃除で大量に処分する・・・という今までよくあった話と何も違わないように思いませんか?

コンテンツのヘビーユーザーは営業担当者である

ただ、ここで「なんだ、コンテンツマーケティングも上手くいかないんだな」と思ってしまうのは正しくありません。

この調査結果をちょっと違う視点から見ると、営業担当者が顧客のために情報を集め、加工することが顧客へのサービスになっているということです。Webの中に溢れる情報を精査し、顧客に役立つと思われるものを厳選して提供することに営業担当者が知恵を使っています。

営業担当者にしてみれば、社内のコンテンツを提供できるのが一番でしょうが、もし社内に適切なコンテンツがなければ社外から集めてきて顧客に提供するということを行うでしょう。そうやっていろいろな情報源となることで、顧客に対する存在価値を創り出そうと努力しているのです。

このことからわかるのは、マーケティング担当者が取り組むコンテンツマーケティングのターゲットは、顧客であり、社内の営業担当者であるということです。むしろ一番のヘビーユーザーは営業担当者と言えるでしょう。いかにして営業担当者に営業現場で使ってもらえるコンテンツにするか、そこを考えてコンテンツづくりをしないといけないということです。

営業現場から

「今回のコンテンツは営業で使えるよ」

「あれがあったから顧客との話が盛り上がったよ」

このように評価されるコンテンツづくりを目指すには、マーケティング担当者も客先にどんどん訪問し、生の顧客の声を聴くことはもちろん、営業日報などから上がってくる情報にもアンテナを高くしておくことが必要でしょう。

元営業担当者だったのにマーケティング担当者になった途端に客先に行かなくなる・・・というのではダメなのです。

コンテンツ作りは「検索しやすく」「使いやすく」を心がけよう

また、コンテンツマーケティングについて書かれた書籍「Digital Relevance : Developing Marketing Content and Strategies that Drive Results」(Ardath Albee著, 2015)では、以下のような「手引書」を各コンテンツにつけておくことで、営業担当者にとって活用しやすいコンテンツになると述べています。

・コンテンツ詳細:フォーマット、タイトル、リンク、作成日、作成者、作成目的といった基礎情報

・ターゲット顧客情報:顧客のタイプ、購買プロセスについての情報

・キーポイント:コンテンツの特記すべき点

・問題:どのような問題の解決に役立つか

・ゴール:コンテンツを活用することで達成できる目的

・疑問・課題:顧客が抱えている疑問・課題の例

・回答:上記の疑問や課題への回答例

・会話内容:コンテンツをきっかけに営業担当者が使えるトーク例

・追加情報:追加で提供できる関連情報

コンテンツができたらオシマイ、後は顧客や営業担当者が考えるというやり方でなく、「誰がどう使えばどんないいことがあるか」ということをちゃんと考えて発信しなければならないということなのでしょう。

今回ご紹介した調査結果は、コンテンツのユーザーが社内にいるということをちゃんと考えなければならないと教えてくれていると思います。

B2B営業におけるコンテンツマーケティングの活用について知りたいとお考えの方はお気軽にご相談ください。トライツコンサルティング自身の事例も含め、具体的なアイデアをご提供できると思います。