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突然ですが、皆さん「営業改革」してますか?

このように聞かれると、多くの方が「一応○○はやっています」「今度〇〇を導入しようかという話になっています」と答えられるのではないでしょうか。実際に色々な方とお会いしていると、SFAやMA(マーケティングオートメーション)の導入や、HPやSNSを活用したWebマーケティングの着手など、営業改革に取り組まれている方の割合がずいぶんと高くなっているように感じます。

では、5年前、10年前に同じ質問をしたらどうでしたでしょうか。そのころはMAという言葉はまだほとんど日本に入ってきておらず、Webマーケティングについても様子見の企業が多かったように思います。SFAも2000年ごろのブームが過ぎて落ち着いた状態。今では多くの日本企業に導入されているSalesforceも、まだブームにはなっておらず一部企業での導入が話題になる程度。そのような状況でしたので、「営業改革してますか」と聞いても、「やらなきゃいけないとは思っていますが…」「どこから手を付けたものか…」という回答が多かった記憶があります。

そのころと比べると、多くの企業が具体的にSFAやMAなどのITツールを導入・活用して営業改革に取り組んでいる現在は、隔世の感があります。

「ツールを導入したものの…」現在の営業改革の問題

そして、状況が変わればニーズも変わります。

以前は「どこから手を付けたらよいかが分からない」「何をしたらよいか教えてほしい」というご相談やご要望を受けることが多かったのですが、最近ではそれが変わってきています。
「SFAを入れたものの、うまく活用できていない」
「MAを意識してホームページを見直したものの、次に何をすればよいか分からない」
「顧客リストを買って新規開拓プロジェクトを立ち上げたものの、なかなか前に進まない」
などのように「〇〇したものの…」というお話を最近よく聞きます。

このように変化した理由の一つとして、以前と比べて営業改革で様々な手を打てるようになってきたということがあります。B2Bの営業やマーケティングに関する書籍が書店でも増え、関連するイベントや展示会も開催されるようになり、新しいノウハウに触れる機会が増えてきていますし、SFAやMA、Webマーケティング用のシステムなどすぐに使えるツールも充実してきています。特にITツールの進化は目覚ましく、ユーザーインターフェイスは洗練されて使いやすくなり、システムもクラウド化・SaaS化が進んでいるので一人当たりの導入コストもかなり安くなっています。
そのため、営業改革をスタートする際のハードルが以前よりもずいぶんと低くなっているのです。

このような環境変化のなかで、様々なITツールを使って営業改革をスタートしてみたものの、思うように進まなかったり、成果が出るまでに時間がかかったりしている。これが多くのB2B企業の営業部門で現在起こっていることではないでしょうか。

改革のスタートを切った後の相談相手がいない!

そして、このような状態には1つの問題があります。それは「この状態にふさわしい相談相手がいない」ということです。例えば「SFAを導入したものの、うまく活用できていない」という設定で考えてみましょう。その状態でコンサルタントに相談すると、「まず現状を分析しましょう」「そもそもやりたいことはなんですか」「それを実現できるのは、SFAではなく別の△△です」と、往々にして「そもそも論」になり営業改革のスタート地点に戻されてしまいがちです。それならといって専門家であるSFAシステム会社の担当者に相談しても、「もっと活用するには、追加で□□の機能を追加しましょう」「そのためには、現在のご契約内容をランクアップしましょう」と、さらにお金がかかってしまうことになりがちです。

営業改革のスタートを切るときは、組織の現状とあるべき姿を分析するリサーチャーや新しい手法やツールを導入するインストーラーが有効です。しかし、いったんスタートを切った後の組織には、リサーチャーやインストーラーは不要。これまでにできたこと・やれたことを大事にしながら、今あるものをうまく活用することを考えてくれ、導入したツールや手法を有効に働かせる、いわば「イネーブラー(実現させる人)」とでも言うべき役割・機能を持つ相談役が必要とされているのだと思います。

営業改革をスタートした後に大事な3つのこと

それでは、営業改革でスタートを切ったものの思うように成果が出ない、スピードがなかなか上がらないというときにはどうしたらよいのでしょうか。
私としては、そのような場合に大事なのは次の3つだと考えています。

まず1つ目は、せっかくスタートした取組を放ったらかしにしたり、尻すぼみにしてしまわないことです。SFA活用でもMA導入でも、多くの営業改革はすぐに望んだ以上の成果が出るというものではありません。どうしてもタイムラグはありますので、その期間を諦めず手を抜かず継続することが大事です。

2つ目に大事なのは、現在起きている良い変化に注目することです。ついつい営業改革の進捗状況や結果を、数値ばかりで計ってしまいがちです。もちろん最終的には投資対効果などの数値で計ることは必要ですが、途中の進捗状況をSFAの入力率などの数字で見ることには大きな意味はありません。そのような全体のパーセンテージを見るのではなく、変化が起きている点にフォーカスを当てるのです。SFAであれば、それを活用することで商談の受注率が上がっている個人を見つけ出し、どのようなことをやっているかを教えてもらう。そしてそのノウハウを組織内に展開するすべを考える。このようにすることで、SFAの入力率や投資対効果が上がるのです。

そして3つ目に大事なのは、自分たちだけで行き詰まった場合は、外部の相談役を探すことです。コンサルタントであれ専門家であれ、数は少ないとは思いますが、これまでにやってきたことや今あるものを前提として、それをうまく活用することを考える「イネーブラー」型の相談役はいます。そのような相談役を見つけ、話をすることで営業改革をスピードアップさせるアイデアを手に入れることができるでしょう。

参考:
トライツコンサルティング営業改革事例セミナー
テーマ 営業改革を『ビジュアル思考』で加速する!

トライツコンサルティングでは、「営業改革をこれからスタートする」という組織だけでなく、「営業改革をスタートさせてみたものの・・・」という組織のご支援もしています。「このまま改革を進めて良いか悩んでいる」「今いち思ったように進んでいない」という方は、お気軽にご相談ください。これまでの成功事例や営業改革成功のためのポイントなど、情報提供いたします。