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コロナ禍をきっかけにビジネスでの利用が一気に拡大したビジネスチャット。これをお読みの方の中にも、TeamsやSlackといったチャットツールが仕事で欠かせないという方も多いのではないでしょうか。
メールよりも気軽に遅れますし、絵文字も使えて、「お疲れ様です。」「いつもお世話になっております。」などの挨拶文も省くことができるので、コミュニケーションのハードルが下がって報連相をしやすくなるなどのプラスの影響も多いようです。その一方で、「何を言いたいのかがよくわからない」メッセージや、それによるミスコミュニケーションが起こってしまっているのを見たことがある方も少なくないことでしょう。
そこで今回は、上手にビジネスチャットを使うためのコツをご紹介します。これから導入しようとしている方も、すでに使いこなしているという方も、ぜひお読みください。
トライツコンサルティングが考える「ビジネスチャットを上手に使うコツ」7選
私たちトライツコンサルティングでも、リモートなど別々の場所で働くことが多いため、普段のやり取りの多くはチャットです。また、コロナ禍以降はクライアント企業のTeamsにゲストとして登録していただき、チャットなどを使ってプロジェクトメンバーとやり取りすることも多くなりました。
そのような経験から、トライツコンサルティングが考えるビジネスチャットを上手に使うコツを7つご紹介します。
コツ①「なるべく早くに何らかのレスポンスを返す」
1つめは、「なるべく早くに何らかのレスポンスを返す」ということ。どうしても手が離せない場面もありますが、できるだけ早いタイミングで「了解です」「かしこまりました」だけでも返事をするようにしています。このようなレスポンスがあることで、メッセージの送り手にとって「まずは読んでもらえた」という安心感を持てます。
すぐに判断がつかなかったり、すぐには作業に取り掛かれなかったりする場合こそ、まずはメッセージを受け取ったという返事を早めに送ることが大事だと思います。
コツ②「ちゅうちょせずにスタンプや絵文字を使う」
2つめは、「ちゅうちょせずにスタンプや絵文字を使う」。単純に「ありがとうございます」「かしこまりました」とだけ伝えたいときに、コンサルタントの立場で文章を送ってしまうと、プロジェクトメンバーに「こちらこそありがとうございます」や「引き続きよろしくお願いいたします」という文章を返させてしまうこともあります。
そんなときは、シンプルに「いいね!」や笑顔のスタンプなどだけを送るようにしています。実際に顔を見ながらコミュニケーションを取る際に、最後に笑顔で終わるというイメージですね。
コツ③「簡潔にわかりやすい文章を心がける」
3つめは、「簡潔にわかりやすい文章を心がける」。メールよりも短い文章が向いているチャットだからこそ、できるかぎり簡潔な文章を書きたいものです。
私が心がけているのが、「何が目的か、読んだ相手に何をして欲しいのかを自分の中でまとめてから書き始めるというもの。スケジュールの再調整なら、再調整が必要になった理由や謝罪を長々と書き連ねることからメッセージを始めるのではなく、「○月○日○時~の予定再調整のお願いです。」から始めるなど、いったい何のメッセージなのかを冒頭に書く。そして文末では「上記日時から○○さんが最もご都合よい日時(1時間)をご指定ください。私の方でスケジュール変更いたします。」などのように、相手に期待するアクションを示して文章を終えること。
この「何が目的か、読んだ相手に何をして欲しいのか」で特に要注意なのが、『情報共有』です。単に「知っておいて欲しい」というだけでなくさらにその先を考えることで、期待するアクションが明確になります。例えば、「●●社の案件が厳しそう」ということだけを伝えても、読んだ相手は何をしたらいいのかわかりません。「挽回するための相談に乗って欲しいから、今日明日の空き時間を教えて欲しい」なのか、「予算達成のために別の▲▲社の案件に切り替えるつもりなので、来週の営業会議で話を聞いてもらって判断してほしい」なのか、相手に期待するアクションをできるがきり具体化する、つまり自分の方で一度じっくり考えてから文章を打ち始めるようにしましょう。
コツ④「端折らずに必要な情報は全部入れる」
4つめは、先ほどの「簡潔に」という言葉と相反する部分がありますが、「端折らずに必要な情報は全部入れる」。「少し前に○○さんがコメントされていた内容で進めればよいと思います。」や「先日の部会資料のP.21で紹介されていた、資料の共有を願います。」など、読んだ相手が「どのことを言っているんだろう」「あったかもしれないけど、覚えていないよ」となってしまうようなメッセージは、簡潔ではあるかもしれませんが、伝えたいことが正しく伝わらない可能性が高くなりますし、なにより「悩む」「探す」という余計な手間を相手に掛けさせてしまいます。
簡潔にしようとするあまりに文章を端折ってしまうのではなく、多少長くなったとしても必要な情報がすべて揃っている方が良い文章だと思うのです。
コツ⑤「感謝やお礼はオーバー気味に」
5つめは、「感謝やお礼はオーバー気味に」。ビジネスチャットでの文章は伝えたいことだけを簡潔に書くと、どうしても冷たくなりがち。そこで、感謝やお礼を伝えるときは「本当にありがとうございます!助かりました!」などと、多少オーバーかなと思われるくらいの表現とテンションを意識しています。
コツ⑥「結果の報告を忘れずに」
6つめは、「結果の報告を忘れずに」。これはどういうことかと言うと、例えばチャットで大勢のメンバーに対して質問したものの、その後に一部のメンバーが対面の打合せやメールなどの別の場面で問題が解決したような場合。このときに、「その後□□さんとの打合せの場で、△△という解決策をご紹介いただきましたのでまずはこれを試してみます。□□さん、ありがとうございました!」といった報告がチャットでされていればよいのですが、このような報告がなくて置き去りにされているメンバーを見ることがあります。
自分だけ蚊帳の外にいるような場合だと、なかなか「あの件はどうなりましたか?」と質問しづらいものですので、チャット以外で解決や進展があったときはちゃんと報告するようにしましょう。
コツ⑦「SNSなどで社外の人と積極的にやり取りしよう」
そして最後の7つめは、「SNSなどで社外の人と積極的にやり取りしよう」ということ。社内のいつものメンバーとだけやり取りしていると、ついつい使い方や文体が固定化したり偏ったりしてしまいがち。学生時代の友人や、社会人になってから知り合った知人などとSNSを通じてメッセージのやり取りをすることで、普段は見聞きしない表現や上手な使い方を学ぶことができます。
以上、7つのコツをご紹介しましたがいかがでしょうか。皆さんの日ごろのチャットを少しでも改善できるヒントを見つけていただけましたら嬉しいです。
メッセージを工夫して、ビジネスチャットをさらに有効なツールにしよう
ビジネスにおいても即時性やスピードが求められる現在において、ビジネスチャットは有効なツールです。しかし、私たちが送るメッセージの内容いかんによっては、わかりにくいものや読み解くのが面倒なもの、そっけなくて冷淡なものになってしまいかねません。
ぜひ今回ご紹介したコツを参考に、わかりやすくて親しみやすいメッセージを送ることを心がけてみてください。そして、皆さんが実践されている工夫についても、ぜひ教えていただけたらと思っています。