マネジメント

これが近道!Salesforceを活かした業務改善を成功させるには

これが近道!Salesforceを活かした業務改善を成功させるには

B2B企業の営業現場で続々と導入が進んでいるSFA。特にその旗手であるセールスフォース・ドットコム社のSalesforceは、多くの企業で採用されています。このトライツニュースをお読みの方の中にも、Salesforceを使われている人がいることでしょう。

とは言え、導入している企業を見ていると、なかなか思っていたように使いこなせていないというところが多いようです。
そこで、今回のトライツニュースでは、「Salesforceを使いこなすために大事なこと」を考えてみたいと思います。

Salesforce導入でぶつかる「壁」

日本のB2B企業で近年すさまじい勢いで導入されているSalesforce。ところが、ふたを開けてみるとよくこんな声が聞こえてきます。
「日報や週報などの活動報告をする習慣がないまま導入したので、入力件数がなかなか増えない」
「現場のマネージャーが反発しているので、スケジューラー機能しか使っていない部署がある」
「入力項目や帳票の見た目が従来のものと違うので、莫大な工数をかけて手直しをしている」

営業を取り巻く環境変化に対応した営業力強化、働き方改革、ナレッジの組織的有効活用・・・・企業によってさまざまな狙いを持って意思決定されるSalesforceの導入ですが、どうもスタートさせるとこれまでの「仕事のやり方」「慣れ」「習慣」という壁にぶつかり、当初の思いを成し遂げることが困難になってしまうことが多いように思うのです。

Salesforceは業務インフラ?それとも業務改善ツール?

ここで、一度立ち止まって考えていただきたいのですが、Salesforceとはどういうものでしょうか。もちろん、SFAやCRMのツールなのですが、これは「業務インフラ」でしょうか、それとも「業務改善ツール」なのでしょうか?

業務インフラとは、普段の業務を行うための基礎的なツール・システムです。コピー機やオフィスの電話などのように、Salesforceを業務報告システムや帳票生成システムのような業務インフラとして捉えるならば、できるだけ従来から変化なく使え、かつ「楽になった」「便利になった」とはっきり体感できることが大事になってきます。

これに対し、Salesforceを業務改善ツールとして捉えると話が変わってきます。今までなかった新しいツールなので、そのツールの持つ価値を活かそうとすると、仕事のやり方から変えていく必要があります。

具体的には、
「今までやっていなかったけど、リアルタイムに営業活動を報告・共有してみよう」
「顧客の捉え方、商談の進捗の測り方を変えてみよう」
「Webの閲覧履歴やメールの開封状況を営業活動に活かしてみよう」
「会議で使う帳票の項目や見せ方を変えてみよう」
などと、今までのやり方から変えてみることで、はじめてその価値を体感することができます。

この「業務インフラ」と「業務改善ツール」という見方を使ってSalesforceをうまく使いこなせていない組織を見直してみると、どうも導入側は「業務改善ツール」と捉えているのに、現場の多くでは「業務インフラ」と捉えている。この根本的な捉え方の違いがさまざまな悲劇を生んでいるように思うのです。

最新のベンツを買ったのに・・・・

Salesforceは業務インフラとして使おうとすると、正直に言って割高ですし、かなり個性の強いシステムだと思います。また、自分たちが今まで使っていたツールやシステムの機能や体裁を引き継ごうとすると、大変な労力とカスタマイズコストがかかってしまいますが、それをやっている企業は少なくありません。

せっかく最新のベンツを買ったのに、慣れているからとシートやハンドルを以前に乗っていた古いクルマのものにわざわざ交換する人はいないと思うのですが、SalesforceなどのSFAの世界ではよくある話だったりします。

クルマでは誰もやらないことなのに、システムだとわざわざお金を掛けて以前のものと同じようにする。なぜそんなことをしてしまうのでしょうか。

それは、Salesforceという「業務改善ツール」の持つポテンシャルがわかりにくいことが最大の原因だと考えています。例えば設計現場における3Dプリンターは「業務改善ツール」と捉えることができますが、誰でもあの機械を見ると驚きますし、今までにない新しい可能性を感じることでしょう。

それと比較すると、Salesforceはわかりにくい(これは特にSalesforceというシステムに限ったことではなく、SFA/CRM全般に言えること)です。メールやWebの履歴からどうのこうのと新しい機能を紹介されても、その背景にある、ある程度の技術的な知識や最近の顧客の購買動向などについてわかっていないとなかなかイメージができません。

ましてや、「これらの機能を将来的に使っていけるので、まずは商談から入力してください」なんてやってしまうと、現場にとっては当面のメリットがないことになってしまいます。
結果、「以前のシステムの方が入力しやすい」「Excelの方が便利」などという声が出てきてしまうように思うのです。

急がば回れ?皆で勉強することこそ近道

しかもSalesforceはWebを活用したマーケティングの進化に応じてどんどん機能が増えてきています。AIの機能も取り込まれてきており、益々いろんな可能性が広がっているのですが、勉強しないとその価値はわかりません。

Salesforceには組織を変えるだけの力があると思いますが、パッと見ただけでその可能性、力がわかりにくいというのが最大の問題なのです。「とりあえず使ってみろ!」ではいつまでもその本当の価値がわからないままです。
システムの持つポテンシャルを理解し、期待感を持って「業務改善ツール」として取り組んでみよう!と覚悟を決めるためには勉強する必要があるのです。

一部の勉強した人だけで「なぜ自社の営業は変えることを拒むのか!?」などと悩んでおられる方、一度、顧客の購買活動の変化とか、新しいテクノロジーでどんなことができるかなど、基礎から皆で知識を学ぶ機会を作ってみてはいかがでしょうか。
それがSalesforceなどの新しいツールを受け入れていく組織づくりの近道であるように思います。

投稿者プロフィール

角川 淳(つのかわあつし)
既存の営業の良い部分を活かし、現場に合わせて新しい考え方や道具を取り入れる「営業リフォーム」がコンサルティングコンセプト。事業の継続的な発展を支援します。
See more info
Return Top