組織づくり

営業支援スタッフが社内資料ばかり作ってはいませんか?

営業支援スタッフが社内資料ばかり作ってはいませんか?

「営業企画」「営業推進」「営業支援」など、企業によって名称は異なりますが、ある程度の人数の営業部門になると、必ずその営業部門をサポート、マネジメントする部署や担当者が存在しています。皆さんは自社の営業スタッフ組織の役割、そして実際に果たすことができている機能に満足しておられるでしょうか。

今回のトライツニュースでは、この営業支援スタッフについて考えてみたいと思います。

営業支援には3つの業務がある

仕事がら営業支援スタッフの方々とお会いすることが多いのですが、どなたもいつも忙しそうにしています。現場の営業会議や本社のさまざまな会議への出席に、各営業現場の予算や実績のとりまとめ、本社営業施策/キャンペーンの現場への展開に、営業担当者からの問い合わせ対応など、多種多様な業務を抱えています。
その業務は、ある程度ルーチン化されている「管理・報告」と、現場の具体的な案件を支援する「現場支援」、そしてこれからの営業をどうするか考え、それを実現していく「営業企画」の3つに分けることができます。

現実にはその3つの業務のうち、「管理・報告」にかなりの比重が掛かっていることが多いように思います。それはこの業務をやらないと社内の会議が成り立たないとか、トップに報告ができなくなるからです。「ウチの会社のスタッフ部門は報告用の資料ばかり作っている」という現場からの愚痴をよく聞くことは少なくありません。

そして、3つ目の「営業企画」は実のところ、トップの意向が強く反映される業務です。前回のトライツニュースで書きましたが、「Salesforceを導入したい」などいうトップの意向を実現するのはまさにこの業務です。それ以外にも「営業の提案力を向上させるための研修をやらせたい」「営業ツールを新しくしたい」「代理店制度を見直したい」などといろいろ指示をするトップの場合は、この業務がとても忙しくなります。逆に毎月の数字の推移にしか関心を示さないトップであれば、この業務が二の次になってしまう状態が続きます。

現場支援が「金」を生むのに最も手薄になっている現実

これに対して、現場で具体的な案件に対してアイデアを提供したり、資料を提供したり、部門間の調整や直接顧客まで訪問したりするようなちょっと「泥臭い」現場支援は、概ねどの企業でも十分にできていないことが多いように感じています。

その理由はいろいろあるのですが、中でも大きいのが「自分達の意思で仕事を進められない」ことではないでしょうか。手を拡げればひろげるほど、現場には喜ばれますが、突発的な仕事がどんどん入ってくるようになって忙しくなります。上手くコントロールしないと現場に迷惑を掛けてしまうことになりかねません。また、トップからすると何をやっているか見えにくいので「評価されない」という問題もあります。そのようないろいろな事情から、必要最小限にセーブするようになってしまうようです。

ただ、これはトライツとしての経験から申し上げますが、最も短期間で「金」を生む営業支援はこの「現場支援」を行うことです。幹部が認識している以上に、現場で顧客に提案している内容は、顧客にとって十分なものでないことが多く、「そんな提案じゃ、受注できないだろう」というような提案が行われていたりします。そこにちょっと企画力があったり、顧客視点で考えられる人間がサポートするだけで、大きく結果が変わってくるのです。

「現場支援」を営業マネージャに丸投げしてはいけない

このような話をすると営業幹部の方から「それは本来、営業マネージャの役割でしょう」などと言われます。確かに理想はその通りです。

しかし、現場のマネージャはそれがなかなかできていません。マネージャにはスタッフ部門と同じように「管理・報告」の仕事が山のようにあります。その結果、マネージャは具体的な部下の案件の「現場支援」ができず、結果としてあまり質が高くない、顧客のニーズに合っていない営業活動がダラダラと続いていたりします。

その状況にも関わらず、時間と手間を掛けて数字を積み上げるという「管理・報告」の業務にウエイトを掛けるサイクルに組織として陥ってしまっているので、そのサイクルの中に組み込まれた営業マネージャにいきなり「もっと現場支援をしろ」と言ってもできない状態になっています。これはマネージャの怠慢とか力不足ではないのです。

十分な武器も持ってないし、戦い方も間違っている、そんな兵士が何回戦って、勝敗がどうだったかという数字を毎月積み上げていても、いつまでも組織として強くなることはないということに組織として気付かねばならないのではないでしょうか。

「現場支援」をすれば、もっと良い営業企画ができる

ただ、そうは言ってもこの仕事のサイクルは組織として習慣化していることなので、そう簡単に止められることではないのも事実でしょう。ではどこから手を付けるか。

それは営業支援スタッフがもっと現場に行くことだと思います。それは客先も含めてのことです。そうすることで、営業の最前線がどうなっているかを知ることができますし、そこでの経験は「これからの営業を考える」ことにつながるでしょう。自分達だけでできない場合は、外部戦力を活用するという選択肢もあります。

営業支援スタッフが社内にいて、現場からの数字を積み上げて資料を作って会議ばかり、トップの方だけ見て仕事をしているような営業部門には未来がないのではないでしょうか。
逆に「ウチの営業支援スタッフは良く現場に来ていろいろやってくれる」という組織の方。それはとても素晴らしいことです。ぜひ、そのスタッフの方々と一緒にこれからの営業を創り上げていっていただければと思います。

投稿者プロフィール

寺島 孝輔
実際に現場で成果が出るまでお手伝いします。現場の力を引き出し、現場に新しいアイデアを加えることで、顧客から選ばれるビジネスへの変革を実現します。
See more info
URL
TBURL
Return Top