組織づくり

顧客満足度120%を達成する、ワンダフルな組織の作り方

顧客満足度120%を達成する、ワンダフルな組織の作り方

ディズニーランドに行くと、テーマパークの魅力だけでなく、従業員であるキャストの笑顔や見事なおもてなしぶりに触れ、なんだか心地よい気持ちになります。ディズニーは、アトラクションやパレード、従業員の態度など、すべての面において、顧客満足度を上げるポイントをしっかり押さえているのです。

ディズニーランドに限らず、ビジネスには、ほぼ必ず顧客と接する機会があります。そして、営業担当者など顧客と接する機会のある担当者が、どう顧客と接するかによって、顧客の企業に対するイメージ・顧客満足度は変わっていきます。

そこで今回は、組織体制という切り口から「顧客満足度を高めるためには、どうすればいいのか?」という点についてご紹介します。

1)高いパーソナルスキルは、素の姿で見極める

冒頭のディズニーの事例から分かるように、顧客と直接コミュニケーションをとる従業員は、顧客満足度にクリティカルな影響を及ぼします。従業員の対応が心地よいものであれば、顧客満足度は高まりますし、不快なものであれば顧客満足度は急降下するのです。そこで、顧客満足度を向上させてくれるようなパーソナルスキルを持った人物の採用が、キーとなってきます。しかし、通常の採用のような、面接官/応募者という形式の選考では、なかなかこのパーソナルスキルの判別が難しい、という課題があります。このような面接では、応募者は仮面をつけた状態で面接に臨んでくる傾向があるのです。

この課題を克服するヒントが、米国の格安航空会社ジェットブルー航空の選考方法にあります。ジェットブルー航空では、心地よい顧客サービスを提供できるスキルがあるかを見極めるために、面接の際に必ずグループインタビューを取り入れています。応募者同士のコミュニケーションでは、通常の面接官/応募者という構図の形式だけでは分からないパーソナルスキルが、より顕著に現れるのです。このように、パーソナルスキルを見極めるためには、その人の素が表出するようなプロセスを導入する必要があるでしょう。

2)顧客満足度は、良い従業員満足度から

たとえ、顧客満足度の向上に寄与できるような人材を雇うことに成功したとしても、彼らのモチベーションを下げるような組織体制では、目的を達成できません。従業員の満足度・モチベーションを高める施策が、顧客満足度の向上には必要不可欠なのです。

高い顧客満足度を誇るディズニーグループですが、ディズニーランド香港の経営において、こんな問題を抱えていたそうです。開業前の話になりますが、従業員が出社して制服を受け取る際、3000人にも及ぶキャストが一斉にオフィスに押し寄せ、非常に混雑していました。この非効率な出社体制に、キャストたちも不満を露わにし、お客さまを楽しませる笑顔を作れないような状況にあったそうです。

経営陣はこの問題に危機感を覚え、従業員の働きやすい環境・出社システムを急いで整備しました。その結果、開園直前まで不満顔を浮かべていた従業員も、とびきりの笑顔でお客様に接することができるようになり、顧客満足度の向上に寄与しました。このように、顧客満足度を高める前に、まずは彼らと接する立場にある従業員の満足度を高める必要があります。

3)ルールではなく、目的を与えよう

従業員に対しては、ルールではなく目的を与えましょう。ルールを設定し強要したところで、そのルールを超えるものは生み出せません。一方で、目的を与えるという行為は、それを超えるパフォーマンスを生まれることが期待できます。

仕事に目的を付与すれば、達成欲求を刺激することができ、その目的達成のための新しいアプローチが自発的に生まれてきます。人間は、目標値を設定され、信頼を置かれると、その仕事に価値ややり甲斐を感じるのです。ルールで縛り付けることは、この自発的なモチベーション・新しいアプローチが生まれる可能性の芽を潰しかねません。

こんな話があります。ある宝くじ当選者が、その資金管理をBCI銀行(チリ)に任せました。その理由は、担当者が自社の製品を売り込もうとせず、当選者のニーズにあった満足のいくものを提供しようと考えてくれたからだと言います。BCI銀行の共通の目的は、カスタマーとの生涯を通して信頼関係を築くことです。担当者はその会社理念に基づき、自らの知恵と行動で、この顧客との信頼関係を強めるアプローチを実行していったのです。

この話が教えてくれるように、ルールではなく、目的と自主性を与えることで、 自らの力で問題に取り組むモチベーションを後押しすることができます。何らかの問題に直面したとき、上司の回答を待たずに自律的に動けるのです。

現場の担当者は、最も顧客と近い場所におり、誰よりも顧客のことを知っています。いくら様々な技術が進歩しているとはいえ、顧客満足度を高めるためには、個人と個人との信頼関係が絶対であり、パーソナルスキルを持った担当者の腕が肝心なのです。

まとめ

顧客満足度を高めるためには、高いパーソナルスキルを持った人材を採用し、彼らのモチベーションを高め、自発的に動けるような組織作りをする必要があります。今回紹介した事例やポイントを押さえつつ、顧客満足度120%を超えるような組織作りをしていきましょう。

 

参考

The Secret to Delighting Customers / by Dilip Bhattacharjee, Bruce Jones and Francisco C. Ortega

Definition of Customer Satisfaction / by Eric Jacques

Photo:

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投稿者プロフィール

寺島 孝輔
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