営業改革はダイエットに似ている

例えば、皆さんは仮に成人病検査の結果、ダイエットしなければならなくなったとしたらどうするでしょうか。とりあえずサプリメントを飲んでみる人もいるでしょう。手軽に始められますし、決して害になることはないのですが、それだけで目に見える成果を出すのは難しいものです。営業現場に単発の研修を行ったりすることはこれに似ています。

短期間に目に見える成果を出そうとすると、覚悟を持って本気で取り組む必要があります。自分だけでできない場合は、TVCMのようにパーソナルトレーナーに依頼して適切な指導、アドバイスをもらわないと上手くいかないかもしれません。また、頑張って成果を出しても、気を抜くと元に戻ってしまいがちなので、リバウンド対策も不可欠でしょう。

営業改革も同じなのです。目に見える成果を出すには覚悟が不可欠ですし、根付いた意識や行動を変え、元に戻らないように定着させるには継続的な対策も必要です。

また、「時間ができた時からでいいや」と先送りしているといつの間にか取り返しのつかないことになってしまうということも、ダイエットと営業改革は似ています。

トレーニングと同じで負荷を掛けないと変わらない

トレーニングする時、効果を得るためには日常の活動による動作よりも大きな負荷をかけなければなりません。これを「オーバーロードの原理」と呼びますが、これは営業の意識や行動を変える際にも同じことが言えます。

例えば、いつもより顧客視点を少し意識して考えてみる・・・というちょっとした負荷ではなく、徹底して顧客視点で考え抜いてみるのです。トライツが改革のサポートに入る際は、「常に顧客視点で考えられているかチェックする」「経験したことのない営業手法を現場で実践する」と言ったことを行います。それによって「ここまで考えるのか!」「こんなにお客さんの反応が違うのか!」と体感することができるのです。

これはこれまでの営業の常識からしてみれば、オーバーロードであり、そこまでやるからこそ、大きな「気づき」を得られ、その後も意識や行動が変わってきます。
改革を仕掛ける側としてはどのようにして日常よりも大きな負荷を掛けていくかを考えなければならないのです。

無理せず自社に合ったスタイルを選ぶことが大切

では、実際に営業改革に取り組もうとした場合、どんなやり方が良いのでしょうか。企業によって置かれている環境も、投入できるリソースも大きく異なります。成功事例を聞いていると、本格的な取り組みをしていて羨ましく思うかもしれませんが、自社の機が熟すまで待っていたらいつになるかわかりません。

小さな改革であっても、何らかの取り組みをスタートさせ、結果を出しながら広げていくことが改革を成功させる最大のポイントなのです。

以下に代表的な4つの取り組みスタイルを示します。

1)中長期マルチプロジェクト型

将来の営業像の実現に向け、営業のあり方から営業活動内容、営業ツール、マネジメント手法、SFAなどのITツール、営業スキルの評価や育成などさまざまなテーマに対し、ロードマップに沿って複数のプロジェクトを立ち上げ、改革を進めていく。成功のためにはトップの強いリーダーシップが不可欠。

2)短期テーマ特化型

重点顧客攻略や営業プロセス&ツール設計、マネジメントシステムのリフォーム、SFAデータ分析など、あらかじめ絞り込んだテーマに対し、そのコンセプト&しくみづくりと実践/検証を短期間で実施する。3カ月で目に見える成果を出すことを狙う。「○○のために取り組む」と目的が分かりやすく、期間も短いのでスタートしやすい。ただし、現場任せにしているとあっという間に時間が過ぎてしまう。また、ゼロから議論するとなかなか前に進まないので、有効な入れ知恵をしてくれるペースメーカーの存在と、メンバーが集中力を発揮できる環境づくりがポイント。

3)ワークショップ型

事前にそれぞれの営業に合ったカリキュラム、テキストなどを準備し、複数回のワークショップの間に実践しながら成果を出していく。実践しやすく、そこで気づいたことを日頃の仕事に反映しやすい組み合わせでメンバーを選定することが重要。
そして、どれだけ精度高く準備ができるかがポイント。準備が中途半端だと一般的な研修と変わらず、結果につながらないことになるので要注意。
2)の成果をこのスタイルで水平展開するのも効率的である。

4)単発研修・勉強会型

最も多くの企業で取り入れられている手法であり、既に定型化されている知識を多数のメンバーに効率的に伝えるには有効。ただ、学んだことを日々の仕事に活かせるかどうかは本人次第であり、そのためにフォローを行うことが望ましい。
また、このスタイルの場合「後は現場の努力次第」とはせず、あくまでも改革のきっかけと位置づけ、結果を見ながら次の手を打つべきである。

  

皆さんの企業ではどのスタイルが良いでしょうか。
もちろん「何のために何をやるか」によって向き不向きがありますので、どれがオススメということでなく、問題意識の強さやその他の事情を考慮して、前述のようにできることからスタートすれば良いと考えます。

改革のプロセスは次世代リーダー育成の近道

そして大切なことは、これらの取り組みのリーダーを誰にするかということです。トップが強力なリーダーシップを発揮するのが王道ではありますが、必ずしもそうでなくとも、誰かが「営業を何とかしたい」と強い問題意識を持ち、本気で周りに働きかけていけば、大きな山のように見える組織であっても、やがて動かすことができると考えています。

リーダーシップを発揮し、その取り組みを進めることは、簡単な仕事ではありませんが、日常の仕事では得られない経験を積むことができますし、それが次世代を担うリーダー育成につながります。
トライツと一緒に改革に取り組んだ後、出世街道を順調に進んでいるリーダーの皆さんがそれを証明しています。

まずは診断から始めるという手もある

またダイエットの話になりますが、ダイエットを始めようと思ったきっかけが健康診断の結果だったという方は少なくありません。それは自分の体の異常が数字で示され、専門家から「このままでは病気になります」などと言われたりするからです。

これも営業現場と同じです。SFAのデータを分析した結果、「こんな活動傾向になっていたのか!」「こんなレベルの活用しかできていないのか!」という気づきが得られ、そこから営業改革に本気で取り組むことになったケースがありますが、やはり「数字」などで明確に問題が「見える化」されることのインパクトは大きいのです。また、顧客の声も説得力があるので、改めて顧客に営業についてインタビューするという方法もあります。

「営業に問題があるように思うが、どんな手を売ったら良いだろうか?」「トップから営業改革を指示されたが何から始めたら?」という場合、まずは営業の実態把握/診断から始めるというのもわかりやすいスタートです。

出来ない理由を考えても仕方ない、とにかく始めよう

「営業は今のままでいいですか?」と質問をすると、多くの人から「変えなければならない」「変える必要がある」という答えが返ってくるのですが、「ではどうやって?」「いつから?」などと尋ねると、明確になっていないことが多いように思います。その理由としては、

  • 営業現場としては本気で困っていると感じていない
  • どうしたら良いか、具体的な答えがない
  • 新しいことをやっても褒められない
  • 改善し続けるという文化がない(年度が変わるとゼロクリアされる)
  • トップが最前線のことをあまりわかっていない
  • 上手くいかなくても、商品/サービスや顧客のせいにできる

などといろいろあり、なかなか簡単ではありません。しかし、現場の自主的な取り組みだけに期待していては何も解決しないでしょう。Webの普及で顧客の購買プロセスが大きく変化しており、営業に求めるものが変わってきている一方で、営業現場はとても保守的です。

改革が難しく、上手く出来ない理由は沢山あり、決して簡単ではないのですが、あなたが感じておられる不安や問題意識は間違いではないはずです。大切なことは、誰かが「変えよう!」と働きかけることです。

何らかのアクションを起こせば、必ず次が見えてくるのです。

とにかく始めよう!をトライツはサポートします

トライツコンサルティングでは、「どのようにして営業改革を進めていけばよいだろうか?」というお悩みを抱える企業の営業トップ、営業企画担当、営業マネージャーの問題意識に寄り添い、いろいろな課題解決策をご提供してきました。

次のページ以降で、コンサルティングのスタンスや、ユニークな方法論、営業ツール、診断メニューなどのサービス内容などについてご紹介しています。ぜひご覧ください。